「発酵食品」には段階がある!
朝顔の花が咲き始め、夏の訪れを感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。今月は「発酵食品」について調べてみました。
近年「発酵食品=体に良い」と色々な商品が出ていますが、その発酵には5つの段階があるのをご存じですか?
二千年前の仏典の一つ「大般涅槃経」の中に「発酵食品には5つの段階がある」と記述されています。
・第一段階「乳(にゅう)」
素材の段階。牛乳や大豆等
・第二段階「酪(らく)」
数日程度の発酵。
ヨーグルトや納豆、甘酒等
・第三段階「生酥(せいそ)」
数か月程度の発酵・熟成。
味噌や酒、ナチュラルチーズ等
・第四段階「熟酥(じゅくそ)」
さらに数か月程度の発酵・熟成。
酢やブルーチーズ等
・第五段階「醍醐(だいご)」
発酵、熟成がとことん進んだ究極の段階。体調を整え、すべての病気が治るとも言われる。最上級を表わす「醍醐味」という言葉も、ここからきている。
※漬物は全ての段階の可能性がある。
実は 腸の中でもこのような発酵段階を経て、より高度な「発酵生産物質」が生み出されるそうです。これは腸内にある善玉菌、主に乳酸菌やビフィズス菌の発酵作用によって生まれ、腸内フローラ(常在菌100兆個)を元気づけ、疲労回復やダイエット、生活習慣病の予防、免疫機能の強化、がん細胞の撲滅にまで効果を発揮します。このような最も発酵が進んだ状態こそが「醍醐」だといわれています。
(腹部外科医 田中保郎氏著書より)
「生きた乳酸菌が腸まで届く」というフレーズがありますが、実際は生きて届くものの、すぐに排出されるので「通過菌」と呼ばれています。つまり乳酸菌やビフィズス菌を外から摂り入れるのではなく、自分にもともと住んでいる常在菌を守り育てる事と、体内(腸)で「醍醐」を十分に生成できる、健康な腸内フローラを作り育てていくことが何よりも肝心だということです。
それには、「食物繊維、オリゴ糖等を積極的に摂れる日本古来の和食」「よく噛む」「腹八分目」「腸を冷やさない」ことが大切です。何事も一つ一つ段階を踏まえないと急にレベルは上がっていきません。毎日の食事・生活習慣の積み重ねで、内なる「醍醐」を生成できる最強の腸を作り上げていきましょう。
- None Found