体に良い油と悪い油
大輪のひまわりに夏のパワーを感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。 今月は人間が生きていく為に欠かせない3大栄養素の一つ「油(脂質)」について調べてみました。
脂質は、体を動かす為のエネルギー源です。血管を柔軟に保つ働きや、細胞壁の構成成分としても、必要不可欠です。
・飽和脂肪酸…バターや牛脂など
・オメガ9脂肪酸…オリーブオイル、グレープシードオイル、等
・オメガ6とオメガ9両方含むもの…米油、ごま油、ひまわり油等
・オメガ6脂肪酸…大豆油、コーン油、紅花油、等
・オメガ3脂肪酸…青魚の油、えごま油、アマニ油、しそ油、等
重要なのがオメガ6と、オメガ3です。飽和脂肪酸とオメガ9は体内で作れますが、オメガ6とオメガ3は作れません。食品から摂取する必要がある為「必須脂肪酸」と呼ばれる大事な栄養素です。
特にオメガ3は、中性脂肪やコレステロール値を抑制、血管をしなやかにして血流を改善、月経前症候群の緩和、冠動脈疾患の予防等の効果が認められています。
しかし現代の日本人は、オメガ6を摂り過ぎていると言われています。本来オメガ6とオメガ3は、4対1の比率で摂取するのが望ましいとされていますが、バランスが崩れ、10対1以上になっていると言われています。昔に比べ、食の欧米化や魚を食べる量が減っているからです。バランスが崩れると、動脈硬化や心筋梗塞等の心疾患リスクが高まったり、アレルギー疾患が心配されます。
また、アメリカで’18年6月から全面禁止になり話題となった「トランス脂肪酸」をご存じですか?
トランス脂肪酸は、植物性油脂に水素添加し、人工的に固形にすることで生成され、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす他、ガン、高血圧、心臓疾患の原因になる等、様々な健康被害をもたらすことが報告されています。
トランス脂肪酸を多く含む身近な食品には、マーガリン、菓子パンやケーキ、クッキーやスナック等のお菓子類、コーヒーフレッシュ、インスタント食品、レトルト食品等があります。原材料名に、マーガリンやショートニング、ファットスプレッド、加工油脂等が使用されていないかチェックして、なるべく摂らない努力をしていきたいですね。
そして調べてみて分かった大事な事は、わざわざ「油」を摂らなくても、自然の形のままの物(魚・穀物・豆類等)を丸ごと食べていれば、含まれる脂質から一番安全で体に良い油を摂取できるということです。
さあ、毎日の食生活を見直して、健やかに過ごしていきましょう。
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